思い出の昭和、そして上月町
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(第56話)アナログレコードを聴くときは

<<2007.9.29記>>
過去記事中にも出てきますが、私の中学生の時(昭和45年前後)はレコードプレーヤだとかアンプだとかスピーカだとかいうものは部品を通販で買って自作していました。
といっても大層なものは出来ず、とても人前に出せるようなものではありません。大体がピックアップだってアーム付きセラミック\2,000だとか言うレベルのものなのですから・・・・
アンプだって自作と言えば聞こえは良いですが、シングル一段程度のアンプです。それにスピーカだってテレビとかラジオから剥ぎ取った代物・・・・
でも当時にはこのような環境のオーディオ少年は沢山居たと思います。
さて、高校生になった1972年の夏のこと、やっと親に買ってもらったのがパイオニアの\25,800なりのプリメインアンプとやはりパイオニア製\21,800なりのMM型カートリッジ付きのベルトドライブプレーヤです。ほんとうにささやかなシステムですが、天に舞い上がるほどうれしかったことを覚えています。スピーカのエンクロージャは自作で、ユニットはパイオニアのPE-16という16Cmフルレンジ一発、というシンプルなもの。バスレフにして鳴らしていました。しかし推奨設計より箱容積が小さく、あまり下まで音域が広がっていなかったと思います。だいぶにF0があがっていたと思いますが、それでも私の大事なシステムが出来上がったわけです。後は小遣いをためて買った廉価版クラシックレコードが少々・・・・。
セットアップ時の薀蓄を少々。アンプの右側にプレーヤをおくのは常識です。
これには深い理由があります。MM型カートリッジというのはMoving Magnet型といわれるものです。ので、アンプに搭載されている電源トランスなどから発生する磁場によりノイズを拾わないように・・・という理由で、なるべくアンプの右に置くのです。するとカートリッジはプレーヤの右側にありますので当然アンプから遠ざかることになります。
もう一つの理由は「レコードをかける」という一連の作業にとって非常に条件が良いということです。
(1)レコードプレーヤのフタをあける。
(2)レコードをジャケットから取り出す。
(3)おもむろにターンテーブルに両手でそっと置きます。
(4)アンプのボリュームが最小になっていることを確認。
(5)カートリッジの針先の埃等を掃除します。
(6)レコード盤面の埃等も除きます。
(7)ターンテーブルを回転させます。
(8)カートリッジをレコードのリードイングルーブに載せます。
(9)そしてすかさずアンプのボリュームを上げます。
(10)音が鳴り出すまでにリスニングポイントまで移動します。
こういった一連の動作を滞りなく行うには右手でカートリッジを、左手でアンプのボリュームをと使い分けることにより、手が交差しなくて混乱しません。
こういった一連の儀式(?)が楽しくて現在でもアナログレコードはちょくちょく聴いております。
アンプはAVアンプですがレコードプレーヤはDD駆動でカートリッジはデンオン(今ではデノンというらしい)のMC型を昇圧トランスを介して聴いています。
レコード針はインターネットでナガオカさんのお世話になっています。
決してノスタルジックな感傷で言うのではなく、デジタルでは味わえないアナログではのすばらしい音が好きです。もちろんCDが嫌いなわけではありませんが、しかしアナログサウンドもすばらしいです。
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